一時的に高い効果のある手汗などの多汗症治療

 多汗症の治療として、ボトックス注射があります。
手の平、足、脇の下などの汗で困っている部位に直接注射を打つことで汗を抑えます。
薬などがあまり効かなかったけれど、手術は怖いという方に人気の治療方法でもあります。
個人差がありますが、効果は半年から一年ほど持続します。
自分が夏に汗をかくのか、冬にかくのかはっきりしているなら、その季節の前に注射を打つようにすると効果的です。

副作用

 ボトックスと聞いてまず思いつくのは、プチ整形のシワ取りかもしれません。
ボツリヌス毒素Aを注射して、その場所のしわが目立たなくなるのですが、それは筋肉を麻痺させているからです。
多汗症の治療においては、筋肉の麻痺は望みませんので、副作用になります。顔のしわ取りでも、表情が動かしにくくなる場合もあります。
注射する場所、量、製剤の種類などによっては筋肉を動かしにくくなるなどの副作用が出ないとも限りません。
きちんとアラガン社製のボトックスを使っているか、副作用についての説明を聞いて納得した上で治療にのぞんでください。
他にも、倦怠感、頭重、頭痛、アナフィラキシー様反応などの可能性もあります。
注射した部位が内出血することも。これら副作用は一時的なものです。
胎児などへの影響についてはまだわかっていないため、妊娠中、授乳中の女性は治療を受けられません。
また、以前にボツリヌス菌で食中毒を起こしたことのあるひとも注意が必要です。