手掌多汗症なのになぜ雨天だとサラサラなのか?

 普段は手汗がひどい手掌多汗症の人でも、不思議と雨の日はサラサラに乾燥していませんか?梅雨が待ち遠しいという人もいるかもしれません。

 雨が降ることで気温が下がるから、手汗の量が減るのだと思っている人も多いと思います。
もちろん気温が無関係だとは言いませんが、実はそれよりも気圧の影響が大きいのです。
雨の日は気圧が下がります。気圧が低いと、交感神経が落ち着いて、副交感神経が活発になります。多汗症の原因のひとつはは交感神経なので、その優位性が下がる気圧の低い日には、手汗もかかなくなるというわけです。
低気圧の親分ともいえる台風が近づくと、めまいに襲われてしまうという方もいるんです。

逆に、気圧が高いと交感神経が活発になるので、汗の量が増えます。冬に手汗が多いという人は、このパターンですね。(夏より冬の方が平均気圧は高いんです。)
晴れの日は気圧が高い上に、気温も上がるので、ダブルパンチです。

これは手に限らず、足汗などの多汗症でも同様です。
明日の天気が、古傷のうずきぐあいで分かるとか、雨の日に花粉症の症状がでるとか、それらも気圧が自律神経に影響を及ぼす関係でおきる現象なんです。
反対に、雨の日に汗の量が増えるという人もいますので、人それぞれでいろいろな原因が重なっていると考えられますね。

思い込みによって自己催眠がかかっているような場合もあると考えられます。
「雨の日には、汗をかくから嫌だなあ」と、強く思っていると、雨がスイッチとなって、本当に汗が出てくるということです。